中国在住10年を経て帰国。
中国、という日本とは違った視点で、
日本をあれこれ考えてみる、
日中文化考ブログ by 田中奈美
郭敬明著『悲しみは逆流して河になる』

 中国で大人気のアイドル顔負けイケメンベストセラー作家、郭敬明の『悲しみは逆流して河になる』が、講談社から出版された。

 

 同書の解説についてはしゃおりんさんのブログが非常に詳しい。

 あらすじは、家庭に恵まれない女子高生と、彼女に思いを寄せる(?)優等生クラスメートとの淡く残酷でリアルな青春の物語である。

 名前が中国人のそれでなければ、日本が舞台のようにも思える。

 しかし親の狂気、闇堕胎を行う病院とその看護婦、高校生たちの会話には、子供たちの目に映る今の中国のハードな現実が凝縮されている。

 

 なによりも、傷ついた少女の透明な哀しみが今の若者に共有され、超ベストセラーになるという状況は、現代中国の一面を投影するようである。

 

 同書の翻訳を手がけた泉京鹿さんは以前、自分はその国のことを知ろうとするとき、ノンフィクションよりも小説を読むほうがしっくりくるというような話をしていたことがあった。

 

 特に中国のように、むいてもむいても「芯」にたどりつけないタマネギのような国を少しでも知ろうとするなら、日々のニュースや良質なドキュメンタリーもさることながら、現地の人々が綴る現地の小説の存在も大きいだろう。

 

 一見、ビジネスにはなんの関係もない青春小説だが、中国でビジネスを手がける方の、ちょっと変り種の「参考書」としてはいかがか、と思うのである。 

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Comment








ご紹介ありがとうございます!しゃおりんです。(^^;

> むいてもむいても「芯」にたどりつけないタマネギのような国

まさに仰る通りですね!
むいているうちに、目がシバシバして涙が出てくる、そんな感じが
よくわかります(笑)

こうして1冊の本をテーマに、ブログ等を通じて読書交流ができるというのも、面白いですね。小説理解が深まるような気がしました。
from. しゃおりん | 2011/08/07 12:58 |
しゃおりんさん
コメントありがとうございます!

>むいているうちに、目がシバシバして涙が出てくる、そんな感じが
>よくわかります(笑)

そうそう!
目がシパシパしてきますよね!(爆)
from. 田中奈美 | 2011/08/07 13:17 |
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