中国在住10年を経て帰国。
中国、という日本とは違った視点で、
日本をあれこれ考えてみる、
日中文化考ブログ by 田中奈美
歳末バトル
 久しぶりに中国の大手銀行のネットバンキングを利用すると、すっかりパスワードを忘れていた。
 何度か試したのだがうまくいかず、うっかり凍結されてしまった。
 
 困ってくだんの銀行の東京支店に電話をしてみた。
 すると中国人のお姉さんが出て、「中国の銀行でなければ解除できない、海外の支店は大陸とはシステムが違う」とけんもほろろである。
 そこをなんとか利用する方法はないのかといっても、「ない」の一点ばりで、まったくとりつくしまもない。
 
 そこでもう1度、同じ銀行の日本語サービスの窓口に電話をすると、日本人の男性が出て、「大変申し訳ないのですが、口座を開設した銀行でなければ、解除できません」と言う。
 言っている内容は同じだが、気分的に全然違う。
 さらに「ATMでの引き出しは可能ですので、なんとか次に中国にいくまでしのいでいただいて…」などと新たな情報も教えてくれる。
 
 ネットバンキングがつかえなくてもATMが利用できるなら、なんとかしのぐことは可能だ。これぞ日本の「おもてなし!」である。
 やはり日本のサービスは違うなあなどと思い、続いて日本の某老舗デパートに、注文したおせちの配達について問い合わせの電話をする。
 
 配送業者の伝票番号は送られてきたのだが、問い合わせができない状態のまま何日もたっていた。
 おせちの注文なんて10年以上ぶりなので状況がよくわからない。
 電話口のお姉さんにたずねると、「まだ配送業者に引渡しをしていないので、問い合わせができない状態になっている」という。
 ではいつ引渡しされるのかと聞いたところ「申し訳ございませんが、わかりかねます」。
 
 わからないといわれても、こちらがよくわからない。
 サービスでは定評のある大手デパートのはずなのだが、だんだん中国のお姉さんとやりあっているような気になってくる。
 
 31日に出かける予定があるので、事前に配送業者に連絡をいれておきたいのだと言っても、「いつ引渡しになるか、大変申し訳ないのですがわかりかねます」と繰り返す。
 
 「わからないじゃ困るんです」というと、「大変申し訳ございません、少々お待ちください」といったん電話が保留になり、待つこと3分。
 次に電話に出たときには、「大変お待たせしてもうわけございません、31日当日になるまでわからないそうです」。
 
 「それじゃあ31日に出かける人はどうしたらいいんですか」と問えば、「もうしわけございません。再配達をお願いすることになります」。
 でも帰りが遅くなる場合、再配達もしてもらえないだろう。
 
 何がどうなってどうしてわからないのかと問うたところ、再び「大変恐れ入りますが、わかりかねます」。
 「ならばわかる人にかわってほしい」といえば、「申し訳ございません。お調べして折り返しお電話します」。
 
 思わず、「あやまんなくていいから、ちゃんと説明してください!」と叫んでしまう。
 結局その後、らちがあかないので、本店の顧客センターに電話をし、おせちの担当の方から電話をいただくことになった。
 ほどなくして担当者から電話があり、まずは丁寧に質問内容を確認。
 さらにこれまた丁寧に謝罪をされ、「前日の真夜中から検品がおわった順に順次引渡しをしている状況で、はっきりしたことを申し上げられない。通常であれば、午後の配達となるが、伝票番号の登録が反映されないまま午前中に配達されてしまうこともないとはいえない、もうしわけございません」という話だった。
 
 最初に電話に出たお姉さんはその辺の事情を知らなかったのだろう。
 それなら一言、「詳細はわからないので、おせちの担当から直接ご連絡させます」と言ってくれればそれでよかったのだが、私の聞き方が何か間違っていたのだろうか。
 
 思えば中国のサービスは謝らない。むしろ自分に非がないことを主張しまくる。だから常に衝突が起きる。
 一方、日本のサービスはとかく非を認めまくって謝りまくる。
 そしてたとえ謝りまくっても、その人に解決のための発想がないと、バトルになることにはかわりないのである。
 
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 2014年もブログをのぞいていただき、本当にありがとうございました!
 今年は本帰国のため、なかなかブログの更新もままならず、せっかくみていただいた方には申し訳ないかぎりでした(と、日本人的謝罪!)
 2015年は気持ちをあらたに、日本からみた日中文化考を楽しく綴ってまいりたいと思います。羊年も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
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