中国在住10年を経て帰国。
中国、という日本とは違った視点で、
日本をあれこれ考えてみる、
日中文化考ブログ by 田中奈美
微信(WECHAT)の「紅包(ラッキーマネー)」サービス
 中国のLINE風SNS「微信(WECHAT)」は、サービス開始当時、LINEとほとんど同じような感じだった。LINEに新機能がつけば、WECHATにも同じような機能がついたし、その逆もまたしかり。それが数年たって、それぞれすっかり独自路線ができたと思う。
 
 LINEはおそらく年代によって利用の仕方が違うと思うのだが、私の周りの40代以上では、仲間うちの連絡手段がメインで、アカウントを使っていない人もけっこう多い。
 一方、微信(WECHAT)のほうは、友達付き合いでもビジネスでも、いずれにしても欠かせないツールとなっている。
 利用者は、若者はもちろん、都市部の中高年層、さらには農村のおじさんおばさんでも、スマホを持っている人なら利用している人は多いだろうと思うし、農村のスマホ率はなかなか侮れない。
 
 企業はおしなべて微信の公式アカウントを開設し、プロモーションの一環にたいてい微信利用を組み込んでいる。公式アカウント上で物を売ったり、会費を徴収したりすることもできるし、とにかくいろいろな活用法があり、どう使うかはアイデア次第で無限に広がりそうだ。
 
 そんな中で、少し前から友達同士ではやっているサービスに、「紅包(ラッキーマネー)」というユニークなものがある。
 最初、使い方がよくわからず、中国人留学生に聞いてみたところ、微信のお財布機能を使って、0.01元から200元(1元=約17円)の間で金額を設定し、メッセージを添えて送るというものだそうだ。
 
 これを利用した募金活動もあったりするが、友達同士では、旧正月などに紅包を送りあって盛り上がっていた。
 例えば30元なら30元を一人に送ることもできるし、複数に送ることもできる。
 複数に送った場合は、「早いもの勝ちよ〜」とメッセージを添えておくと、受け取ったほうはそれぞれ好きな金額を取り合い、みんなでワーワーとグループチャット上でこれまた盛り上がる。
 もっとも遊びなので、それぞれちょっとずつ、0.8元などという単位でもらうところがコツらしい。
 
 送る金額も、ただ単純に10元などというのではなく、8.88元のようなラッキー数字や、「愛している」の中国語「我愛ニィ(woaini)」を意味する5.21元など工夫を凝らす。
 こうした数字用語には、もともと国民的チャットソフト「QQ」の時代からやりとりをしている「共通語」があるのだが、残念ながら、私はほとんどわからない。
 
 それにしても、少額とはいえ、お金をやりとりしてコミュニケーションを図るというのは、日本ではなかなか考えられないサービスだ。
 こんなところに中華なカルチャーを見る気がする。
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