中国在住10年を経て帰国。
中国、という日本とは違った視点で、
日本をあれこれ考えてみる、
日中文化考ブログ by 田中奈美
良心か用心か@中国スマホが日本で使えなくなったとき

 少し前のこと。香港から帰国したら、中国スマホがずっと圏外のまま、使えなくなってしまった。キャリアは中国移動(チャイナモバイル)、本体はiphone4。

 香港に行くまではずっと、日本ではドコモの電波を拾って使えていた。

 

 ネットワーク設定をリセットしたり、電源をオンオフしたり、SIMカードを出したり入れたり、いろいろ思いつくかぎりのことをしてみたのだが、圏外のままどうにも使えそうにない。

 

 こうなると、SIMカードの問題か、本体の故障かのどちらかのような気もするのだが、確かめるためには、誰かのSIMフリーなスマホを借りて、私のSIMカードを指し、使えるかどうか確認する必要がある。

 

 幸い、知り合いの中国人のおばさんがSIMフリーのiPhoneをもっていて、貸してくれるという。ありがたくお借りしたところ、日本で不動産投資もしているおばさんのそれはiPhone6。私のおんぼろiPhone4とは、SIMカードのサイズが違うので確かめようがなかった。

 

 どうしようもないので、とりあえず、チャイナモバイルのカスタマーセンターに電話をしてみることにした。

 中国の携帯キャリアのすごいところは、世界中どこにいても、キャリアのサービス番号の前に中国の国番号81をつけて電話すれば、つながるということだ。

 チャイナモバイルの場合は10086。

 

 一方、すごくないところは、これまでカスタマーサービスに電話して、解決したことはほとんどない、ということである。

 電話口のスタッフはみんなはきはきとしていて、丁寧で、説明も明確だ。なぜなら、電話を切ったあと、「今のサービスはどうでしたか?」というSMSが客の携帯に送られ、サービスが評価されるシステムになっているからである。

 

 だから、なかなかよい対応だと思って、最高点を返しても、結局、問題は解決されていなくて営業所まで出向くということが、これまで何度かあった。

 

 それで今回も、ダメもとで電話をしたところ、電話口のお姉さんは、国際ローミングの設定がオフになっているという。

 

 このローミング設定は、チャイナモバイルのサイトにログインすると、自由にオンオフを切り替えられる。圏外のままなので、とりあえずオフにしてあるだけで、オンにしたところで、圏外のままであることは、すでに確認済みだ。

 

 電話口のお姉さんにもそう言ったのだが、「設定をオンにしておきますから、10分後に、再起動して試してください」とのこと。

 それはもう確認してだめだったと訴えたのだが、お姉さんは「大丈夫です! 試してみてください」と繰り返す。

 

 「いや、絶対、大丈夫じゃないから!」と言っても「絶対、大丈夫!」

 埒があかないので、電話を切り、どうせだめだろうと思いながらも、とりあえず言われた通りしてみた。が、やはり圏外のままである。

 

 やっぱり、だめじゃん、と思いつつ、もう一度、チャイナモバイルに電話してみる。

 今度はお兄さんが電話に出る。事情を訴えるも、やはり「カードは正常です」とのこと。

ただ、念のため、カードの設定をリセットしてくるとのこと。

 また「10分後に再起動してください」と言われ、これ以上はどうにもしようがない。

 

 これも再びあきらめ半分で、言われた通りやってみたが、案の定だめだった。

 そこでふと思い立って、最初に試してだめだったネットワーク設定を、もう一度、自動から手動に切り替えてみた。

 すると今度はあっさり、つながった。

 

 どうやら、iphone本体の問題であったらしい。

 今回「絶対大丈夫!」と言い切ったチャイナモバイルのお姉さんも、「正常です!」と言たお兄さんも正しかった。

 

 中国を長く経験すると、何事につけても、懐疑的になりがちだ。

 でも、本当は疑ってばかりいるのも、よくはないかもしれない。

 と、反省しかけたところで、以前、中国の文革世代の人が言っていた言葉を思いだす。

 「中国で生き抜くためには良心より用心」

 

 中国ではうっかり気を緩めていると、ブーメランのように跳ね返ってきたものに、カウンターパンチをくらってノックアウトされることがある。

 日本でずっとリラックスしっぱなしだと、その加減を忘れそうである。

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