中国在住10年を経て帰国。
中国、という日本とは違った視点で、
日本をあれこれ考えてみる、
日中文化考ブログ by 田中奈美
IT先進国中国の、あまり先進的ではない話

 近年、中国のIT進化ぶりは華々しい。日常生活はもはやスマホとはきりはなせず、逆にスマホ一台あれば出前もタクシーを捕まえるのもしごく簡単便利。

 路上ではシェアサイクルにスマホをピッとかざすだけで利用でき、レストランでは店員を呼ばずとも備え付けのタブレットで注文から支払いまでできてしまう。そして、新しいITサービスの話題も事欠かない。

 

 中国はますます巨大なIT国家になっていくようだ。

 と、思っていたのだが、先日、海南航空のサイトで東京‐北京のチケットを予約したときのこと。(東京‐北京の往復が2万円ちょっとという超格安チケットである)

 

 予約した後で予定を1週間ずらすことになり、チケットの日程を変更しようとするも、海南航空のサイト上には変更メニューが見当たらない。

 もともと、海南航空のサイトはオンラインチェックインのメニューがあっても使えないなど、いろいろ不都合が多い。

 

 ただ、サイトのオンライン問い合わせサービスは極めて迅速で、チャットをたちあげたとたんに、「どうしましたか?」と話しかけられる。

 そこで「日程の変更をしたい」と問えば、即答で「国際路線のチケットの変更は中国国内の問い合わせ電話に電話してください。番号は××です」。

 

 仕方ないので、国際電話すると、対応はやはり迅速かつ丁寧で、変更手数料は日本円で5000円、人民元で200元ちょっと、米ドルでは46ドルかかるという。

 それは予約の際に了承済み、問題ないと答えると、変更手続きはさくさくと進み、かつ、間違いがないように、しつこいくらい確認をしてくれる。

 

 ところで手数料の支払いはどうするのだろうと思っていたら、中国元での支払いなら、中国国内で発行したクレジットカードかデビットカード、海外のクレジットカードの場合はドル払いになるという話である。

 

 WeChatペイは?と問うと「ありません」。日本円での支払いは?と問えば、それも「ありません」。

 ではなぜ、予約の際の注意書きに日本円が書いてあったのか、という疑問はさておき、 日本のクレカでのドル払いを選択。

 それでどうするのかと思いきや、口頭でカード番号を読み上げるというなんともアナログな支払方法だった。

 

 そして、最後にもう一度、変更後の日付を確認し、「手続きが完了したら、電子チケットがメールに送られるので、もし、明日になっても届いていなかったら、もう一度電話してください」と、これまた丁寧な説明があった。

 

 手続きはアナログだけれど、サービスの向上ぶりはすばらしい。

 思わず、じんわり感激した翌日、案の定、というべきか、電子チケットが届かない。

 

 そこでもう一度、国際電話をすると、海外のクレジットカードでの支払いの場合、手続きが少し遅くなるとのこと。

 「もう少し待ってみてください」と言われるも、これまでの経験から、「もう少し」が「もう少し」であったためしはあまりなく、「待って」と言われて素直に待っていたら、手続きが抜けていたとか完了していなかったとかで、実は進んでいなかった、ということも少なからずあった。

 

 今回もそういう話ではないのかと、疑念がむくむくとわき、「もう少しというのは数時間か数日か」と電話口のお兄さんを問い詰める。

 

 数年前なら「それは知らない」と言われそうなところだが、お兄さんは「それなら、夜18時まで待って、それでも届かなかったら、また連絡ください」と、なかなかの好対応。

 そして、結局、その日の午後、電子チケットはPCメールとスマホのショートメールの両方に送られてきた。

 

 中国はソフト面でもハード面でも、10年前には思いもよらなかったような大きな変化の中にあることを改めて思う。

 

 ただ、話はこれで終わらなかった。

 後日、海南航空のサイトで座席指定をしようとしたら、チケットがヒットしないのである。

 再度、オンラインで問い合わせたところ、チケットはちゃんと登録されているという。そして、名前は「姓/名」で入力して、もう一度試してみろという指示。

 

 言われた通り「TANAKA/NAMI」と入力したもののやはりヒットしない。

 そこで最後にダメ元で「TANAKA/NAMI MS」と敬称付きで入れてみたらヒットした。

 システムの問題か入力ミスか、本来「TANAKA/NAMI」と登録されるべき名前が、「TANAKA/NAMI MS」と登録されてしまったのだろう。

 中国は確実に変わりつつある。でも、「昔ながら」の中国も、まだまだ健在のようである。

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