中国在住10年を経て帰国。
中国、という日本とは違った視点で、
日本をあれこれ考えてみる、
日中文化考ブログ by 田中奈美
吸猫(シーマオ)、猫奴(マオヌー)、そして雲養猫(ユンヤンマオ)にみる中国お猫様ブーム

 最近、中国で「雲養猫(ユンヤンマオ)」が流行っている、という話を20代の中国人から聞いた。

 「雲=クラウド」つまりにゃんこ育成アプリで飼う猫のことで、いわゆるバーチャルキャットというところだろうか。「ねこあつめ」も中国で人気のアプリの一つ。

 

 (→コメントでご指摘いただきまして訂正です&ご指摘に非常感謝!:雲養猫=ウェブサイトやSNS、アプリなどで、猫の写真や動画を眺めて、猫を飼いたいという気持ちを慰める行為by百度百科の私的日本語訳)

 

 猫を飼いたいけれど、実際に飼うのは大変だしお金もかかる、という若い世代の間で流行っているそうだ。

 

 振り返れば、中国は5〜6年くらい前から猫ブームがきていたのではないかと思う。

 当時は、ちょうど、都市部の退職した年配夫婦の間で、犬を飼うことが空前のブームになっているところだった。

 

 ただ、そんな中で、日本の「かご猫」の中国語サイトができたり、エキゾチックショートヘアの「小胖Snoopy」など猫飼いウェイボーがブレイクしたり、北京のビジネス区のペットショップにブランド猫が並ぶようになったりして、都市部で働く若い世代の間で、猫が流行り始めている気配があった。

 

 うちの猫がお世話になっていた北京の動物病院は、そのころ、胡同(フートン)の路地裏にある小さな病院にすぎなかったが、猫飼いの間ではわりと有名で、ワクチンに行くと、いつも病気の猫であふれかえっていた。

 道端や劣悪なペットショップで売られる子ネコは、たいてい病気持ちで買ってから一週間ほどで死ぬため、「一週間猫」と言われていた。

 その後、その病院は猫専門医院として規模を拡大し、北京だけでも6か所にまで増えた。

 

 また、ネットでは、「吸猫」「猫奴」といった流行語が誕生した。

 「吸猫」というのは、猫のモフモフに顔をうずめてその臭いを堪能すること。「猫奴」はお猫様の奴隷になること。

 「猫飼いあるある」に、国境は関係ないようである。

 

 そして「猫咪表情包」(猫のいろいろな表情に言葉をつけた猫顔スタンプ)や「猫片」(猫ビデオ)がブームとなり、次に来たのが「雲養猫」である。

 でも、ブームはここで終わらない。雲養猫は次の商機にもなっているという。

 海外の話だが、仮想通貨のイーサリアムで猫を「飼育」するというクリプトキティズでは、絵画に投機するように仮想猫のキャラクターに投機されており、とある仮想猫は3回飼い主が変わる間に、取引当時のレートで1000万円を超える価格がついたという。 

 

 「雲養猫」がどれほど金になるかは未知数だが、中国の若者が、猫的癒しを求めるほどにお疲れである、というところに、まだまだビジネスチャンスはありそうだ。

中国小景 comments(2) trackbacks(0)
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雲養猫はちょっと意味合いが違うと思います……雲計算(クラウドコンピューティング)や雲存儲(クラウド)などの概念から派生した言葉で、実在のネコ(仮想ではなく)をクラウドに預けて飼うという意味合いで、実際は他人のネコの写真・動画・日常ストーリーなどをSNSに介してまるで我がネコのように楽しむことをジョークめいてそう呼んでいるはずです。
from. 茶々丸MK- | 2018/10/08 00:30 |
茶々丸MK-兇気
なるほどそういうことなのですね。ご指摘ありがとうございます!記事を訂正いたします!
from. 田中奈美 | 2018/10/08 20:19 |
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